自然の原理
インドは広く受け入れられている伝統医学の多重システムが実施されている国です。これらの代替システムは自然に根差した治療法と強い結びつきを持っていて、政府の支持を得ていることもあって、このような古典哲学は繁盛しています。サンジーヴ ラストギ博士は代替的で自然なシステムがどんなふうにより健康的なライフスタイルを得るための実行可能な解決策になりうるのかを以下のように説明しています。
現在進行中の地球規模の新型コロナウイルスの大流行はその一撃の攻撃をもってこのウイルスの威力のすべてと、同時にその弱点をも世界にさらけ出しました。そしてその結果として人体に備わった自然防御システムを強化することの重要性に注目するべき必要性を世に明らかにしたのです。政府の支援の下にナレンドラ モディ首相に統率されて伝統的医学治療法、とくにアーユルヴェーダ(生命科学)と呼ばれる伝統医療が人気と関連性の両面で新たな注目の的となってきています。政府は革新的な臨床伝統薬実験を実施して特選したアーユルヴェーダ古典薬をコヴィッド-19の治療薬としての安全且つ効果的な使用として実験段階に持ち込んでこの実験で結果を得られた古典薬を近代医療、並びに伝統的医療双方の専門家たちが同時平行して安全にして効果的治療法を生み出す初めての実験の一つとして取り組む手段に着手すると宣言しました。AYUSH省(アユルヴェダ、ヨガとナツロパシー、ウナニ、シッダとホメオパシーの頭文字のA・Y・U・S・Hを省名としたもの)はコヴィド-19との闘いにおいての免疫系の働きを改善するためのいくつかの良く知られているアーユルヴェーダの処方の使用に則って一般大衆のためのこの古典薬の一連の使用勧告事項を文書化して公表しました。このように、古代人が努力とテストを重ねた結果の‘予防は治療に勝る’という規範が確立され、この規範は導入されて以来その意味の適切性を何世紀もの長期にわたって保つに至ったものになっています。現在我々が進行中のコロナ大流行という状況下にあってそれに対処すべく取っている対抗策は古代のインドの書き物に言及されている伝染病予防についての伝統的アーユルヴェーダ概念に起因する古代人のインスピレーションに沿ったものです。
シッダの感性
- 特に南部インドを中心に行われるシッダ システムは世界で最も古い伝統を持つ医療システムの一つです。ずっと保存されてきて、多くの世代を経て伝来されてきたその教義によると、この教義を行う人々(シッダールと呼ばれる人々)は霊的と肉体的双方の自己への全体的治療の必要性に重点をおいています。
- シッダ医療は疾病を引き起こす機能不全の臓器を活性化し若返らせると主張されています。

アーユルヴェーダ治療法による助け
古代科学の今一つの形であるアーユルヴェーダは ‘プラクリティ ヴィガート’ と呼ばれる新たな概念を追求することによって得られた疾病予防のコンセプトを探求するものです。このことはこの最悪の環境に何とか手を打ってこの凶悪なウイルスの蔓延ができないような環境に変えるという意味です。この病原菌が我々すべての周りのいたるところにいるという事実はこの微生物が絶え間なく宿主を求め探しているということであり、その事実は言い換えればこの病原菌の人体内への侵入とその人体基盤で病原菌を支えることを許してそこで繁栄させるということになります。アーユルヴェーダ的ハーブの選び方での推薦物はムレティ(甘草)、ギロイ(ツツラフジ;この植物には巨大な薬用性を持つ薬剤となり免疫力を高める効能があります)それにアシュワガンダ(インド産の人参、またはホオズキ)で、これらはこの件での適切な選択例として挙げることのできる植物です。これらのハーブはコロナウイルス感染の複数の段階で適切な効果を表します;受容体をブロックしてウイルスの侵入を防ぎ、また、ウイルスのネズミ算的激増の増殖に必要な酵素を阻害して増殖を止めます。2020年初頭に発行されたAYUSHU省の勧告でAYUSH省は “コヴィッド-19罹患患者の措置として使われる、予防措置/ ア-ユルヴェディック手法に基づく免疫調節剤”としていくつかのア-ユルヴェディック薬剤の使用を推奨しました。

ユナニ医学を理解する
- ユナニ医学の最高位に位置する学者の一人であるイブン-エ-シナはこの古代からの医道を“我々が身体の健康のいろいろな状態を学ぶ科学であり、身体が健康でない状態と、健康が失われたと思われるその失われた理由とその失われた時期が復元される可能性について学ぶものなのです” と定義付けています。
- 中東部と同じく南アジア地域でも伝統的におこなわれているユナニ医学は患者固有の性分の違いを特筆して強調しています。
精神的な強さ
コヴィッド-19の世界的大流行は我々に肉体上の損害を与えたのみならず、鬱病やストレス、それにひどい心配性につながる高レベルの心理的落ち込みをももたらしました。いや増していく心配性は我々の肉体の免疫力を低下させ、各種の疾病にかかりやすくし、ウイルス性上気道感染症にかかるリスクを高め、これはコヴィッド -19発症の兆候と同じです。ヨガ、そのうちでも特に深呼吸をすることは肺機能を高め、結果として呼吸器疾患を寄せ付けないですむということになります。2020年6月21日に開催された第六回国際ヨガデーにモディ首相はコロナウイルスは特に呼吸器系統を攻撃するのでプラナヤマすなわち呼吸練習は呼吸器の強化を助けることができると述べました。
自然療法の癒し
- インドで全国的に広く認識されている医療システムの一つである自然療法である同種療法(その病気や症状を起こしうる薬を使って、その病気や症状を治す)の原則にその基礎の大半をおいている療法です。
- 自然療法で施療する医師たちはこの概念に従い、彼らに処方された薬物療法はその病気の症状に相殺作用を及ぼすような、その病気と類似した効果を引き出すような薬剤を調合した薬物治療です。
同質療法とユナニ医学
コヴィッド-19対応のアドヴァイスの中でAYUSH省は同質療法と同時にユナニ医学による治療法を懇切に解説しました。同質療法に関してはこの省は一つの薬剤についての言及をしました。この薬剤はコロナウイルス罹患に対する予防線量としての摂取ができるものです、そしてこのことはコロナウイルス以外のインフルエンザに似た病気の予防にも効果があると推奨されています。コヴィッド-19大流行が猛威を振るう中で、今まで以上に多くの人々が自然的生活と健康を保つために古代から伝わる知識を活用することに目を向けるようになっていて、このことはおそらくコヴィッド終末後の世界での ‘あらたな通例’ になるでしょう。その時が来ればこれらの伝統的な対処法の持つ本当の潜在力を発見する時となり、インドがこの地球規模の健康の危機を世界に向かって発言する場合にAYUSHシステムの持つ潜在力を証明する時になるのです。
自然療法の中和をはかる
- 自然治癒法とはライフスタイル治療薬を使うシステムで身体の内部の治癒能力を改善する要素をより強力に変える働きのある治療薬を使用する療法です。
- 自然治癒法は薬剤と連帯しないことを鉄則にする数少ないシステムの一つです。