遺産

ヨーガを学ぶ場所

第05号, 2019

ヨーガを学ぶ場所

ラジーブ・ラストギ博士 |著者

第05号, 2019


ヨーガは世界の健康地図の中にインドの名を刻み込み、世界中の何千人もの人々がこの古代の科学をもっと学びたいと思っています。ヨーガのトレーニングや研究を行う、国内の伝統的な施設を以下にいくつか挙げます。

古代インドの全体的な心身の健康の科学、ヨーガは、インドの偉大な六派哲学のうちのひとつです。近年ではヘルスケアにおける予防的、健康促進的、治癒的な力のために、世界的に大きな注目を集めています。柔軟性の向上、ストレス発散、全般的な心身の健康といった様々な健康上の利益があるため、ヨーガに対する興味はインド国内でも、若い世代の中でも、再び盛り上がっています。世界中から何百人もの愛好家がインドを訪れ、かつてはヴェーダのディヤーナ(瞑想)の実践であり、今では人の総体的な健康を目指す修養となった古代の科学を学んでいます。インド国内外にはヨーガの分野で様々な施設がありますが、その中でもヨーガの伝統を守るだけではなく現代に適した形に合わせようとしている、注目すべきところもあります。

東部および北東部

シュリ・ラーマクリシュナ・ミッション、コルカタ(西ベンガル): スワーミー・ヴィヴェーカーナンダが1897年に設立しました。このミッションはインドでヘルスケア、災害救援、農村の管理、部族に対する福祉、初等および中等の教育、文化の発展といった幅広いことを行っています。

マングローブ・マウンテン・アシュラム(オーストラリア)を歩くスワーミー・ニランジャン(写真中央)と、オーストラリアおよび世界中のスワーミー達。スワーミー・ニランジャナナンダ・サラスワティは、ビハール・ヨーガ学校の校長でした

ビハール・ヨーガ学校、ムンゲール(ビハール): 1963年にスワーミー・サッチャナンダ・サラスワティがヨーガとインド文化普及のために設立したビハール・ヨーガ学校は、今ではヨーガを学ぶ中心地と言われています。ヘルス・マネジメント・コース、サンニャーサ・トレーニング・コース、上級コースのサドナ・コースが開かれていて、アシュラム式(非常に簡素な)ライフスタイルを提供しています。

ウマーチャル・ヨガシュラム、グワーハーティ(アッサム):スワーミー・シヴァナーンダ・サラスワティ・マハーラージャによって1929年に設立されたこの施設では、ヨーガに関して科学的に受け入れられた研究が行われています。

西部

ラーママニ・アイアンガー・メモリアル・ヨーガ・インスティテュート、プネー(マハーラーシュトラ): 1975年にヨーガの指導者BKS・アイアンガーが設立したこの施設は、人気が高いアイアンガー式ヨーガの中心地とされています。この施設には様々なヨーガのコースがあり、アイアンガー認証を受けたヨーガ講師が世界中でヨーガを普及させています。

ヨーガ・インスティテュート、サンタクルス、ムンバイ(マハーラーシュトラ): インドで最も古いヨーガセンターであり、1918年にシュリ・ヨゲンドラがヨーガの考え方を普及させるために設立しました。初心者用と指導者用の複数のコースがあるこの施設は、インド政府AYUSH省からも認められています。コースはヒンディー語と英語の両方で行われています。   

ダンマ・ギリとも呼ばれるヴィパッサナー・インターナショナル・アカデミーは、マハーラーシュトラ州ナーシクのイガットプリにあるヴィパッサナー瞑想センターです。インド初のヴィパッサナー瞑想センターで、技術を教えるためにSN・ゴエンカがイガットプリに設立しました

カイヴァリヤダーマ、ロナウラ、プーネ(マハーラーシュトラ): スワーミー・クヴァラヤーナンダが1924年に設立したこの施設は、科学的な理解やアプローチに基づいた現代科学とヨーガの伝統を組み合わせることに注力しています。施設には政府からも認められているヨーガ大学があり、短期および長期で卒業証書を取得するコースや学位課程があります。また、講師の再教育課程もあります。 

南部

シュリ・オーロビンド・アシュラム、プドゥチェリー(タミル・ナドゥー): 自由を求めて戦った戦士であり、哲学者であり、ヨーガ実践者であり、導師であり詩人でもあったシュリ・オーロビンドが1926年に設立したこのアシュラムでは、オーロヴィル住民向けのヨーガのセッションを定期的に開いています。また、オーロモードというヨーガ実践センターもあり、様々なヨーガのセッションを提供しています。

オーロヴィルの瞑想センターの眺め。プドゥチェリーにはかつてシュリ・オーロビンドが住んでいて、今ではシュリ・オーロビンド・アシュラムの運営基盤となっています

北部

パタンジャリ・ヨグピート、ハリドワール(ウッタラーカンド): ババ・ラムデブによって2006年に設立されたパタンジャリ・ヨグピートは、インドでも最大級のヨーガ研究施設です。マハリシ・パタンジャリにちなんで名づけられたこの研究施設の目的は、ヨーガとアーユルヴェーダの分野で実践と研究を行うことです。

サドナ・マンディール・トラスト、デーラードゥーン(ウッタラーカンド): 1966年にスワーミー・ラーマはサドナ・マンディール・トラストと、ヨーガの科学と哲学に関するヒマラヤ国際研究所を設立しました。ヒマラヤの石窟僧院の伝統に則って修行を積んだラーマはウパニシャッドと仏典を教え、またチベット哲学の研究もしていました。   

ディヴァイン・ライフ・ソサエティ(シヴァーナンダ・アシュラム)、リシケシュ(ウッタラーカンド): 医学を学んだ後にヴィシュワーナンダ・サラスワティの指導の下サンニャーサシュラマに参加した、スワーミー・シヴァーナンダが1936年に設立しました。彼はディヴァイン・ライフ・ソサエティと、ヨーガとヴェーダンタ学派のアカデミーを立ち上げました。

クリシュナマチャリア・ヨーガ・マンディラム、チェンナイ(タミル・ナドゥー): 1976年、インドのヨーガ指導者でありアーユルヴェーダの治療者兼学者でもあったT・クリシュナマチャリアの名において、TKV・デシカチャーがこの施設を設立しました。この施設はヨーガを総体的な科学として普及させています。

過去10年間で、ヨーガは週に1度の運動から、日々のライフスタイルへと変化しました。そしてこれらのヨーガ施設は、あらゆる年代の学習者の興味を引くため、特別に作り上げられたコースを提供しようと努力しています。

知識の授受

ヨーガ教育研究国際センター、プドゥチェリー: スワーミー・ギタナンダが1967年にこのセンターを開きました。施設ではヨーガ指導者用トレーニングが定期的に開かれていて、関連センターが世界中にあります。

ヴィパッサナー・ヨーガ研究所、イガトプリ(マハーラーシュトラ): SN・ゴエンカが1985年に設立したヴィパッサナー研究所は、ヴィパッサナーを実践する世界最大級のセンターで、10日間の瞑想コースを年間を通して提供しています。施設には長期コースのセンターであるダーマ・タポヴァーナもあり、より上級の長いコースを提供しています。 

スワーミー・ヴィヴェーカーナンダ・ヨーガ・アヌサンダナ・サムスタナ、バンガロール(カルナータカ): 2002年にHR・ナジェンドラ博士が設立した、代表的なヨーガ研究施設です。ヨーガの科学的な証明を理解し、文書化することを目指して、この施設は作られました。元々は25年近く前にアロギヤダマと共に始まったものですが、今ではヨーガの大学と見なされていて、ヨーガやスピリチュアルや医学の学位過程や大学院課程があります。

モラルジ・デサイ国立ヨーガ研究所、ニューデリー: AYUSH省が1970年に設立したこの施設は、インドでも最高級の評価を受けているヨーガ教育研究センターです。この施設はヨーガ哲学の普及、そしてヨーガ哲学に関するトレーニングや先進的研究をしています。基礎コースと上級コースがあり、どちらであってもヨーガ教育の卒業証書や学位を得ることができます。

ラジーブ・ラストギ博士

ラストギ博士はデリーのAYUSH省の下部組織である、ヨーガ&自然療法・研究中央審議会の副会長です。「スーリヤ・ナマスカーラ」や「健康な生活のための食事の原則」といったテーマで複数の著書があります。
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